こんにちは。渋谷駅・表参道駅から徒歩5分の歯医者「渋谷青山通り歯科・矯正歯科」です。
「インビザラインで叢生は治せるの?」「叢生はどんな歯並びのことなの?」と疑問を持っている患者さまもいるでしょう。
今回は、叢生の概要とインビザラインで叢生を治せるのかについて解説します。叢生とはどんな歯並びなのかも詳しくお伝えするので、ぜひご覧ください。
叢生とはどのような歯並び?
叢生(そうせい)とは、顎のサイズと歯のサイズのバランスが悪く、歯と歯が重なり合ってデコボコしている歯列不正です。デコボコしているだけではなく、歯がねじれて生えているケースもあります。
叢生は、乱ぐい歯と呼ばれることもあります。八重歯も叢生の一種です。
叢生の原因
叢生の原因はいくつかあります。詳しい原因は、以下のとおりです。
顎が小さい
叢生は、顎が小さいことが原因でおこることが多いです。顎のサイズが小さいと、全ての歯が歯列に収まらないのです。
歯列のアーチからはみ出た歯は、他の歯と重なり合ったり、ねじれて生えたりします。
歯が大きい
顎のサイズに対して歯が大きい場合も、叢生になる可能性があります。顎のサイズに問題がなくても、歯が大きいと歯列に収まらずに歯と歯が重なり合って生えるのです。
遺伝
遺伝が原因で叢生になりやすい人もいます。顎や歯の大きさや骨格は、遺伝の影響を受けるのです。
父母や祖父母など、親族に顎が小さい人や歯が大きい人がいると、叢生になりやすいでしょう。
乳歯が早く抜けた
虫歯や怪我が原因で乳歯が早く抜けると、叢生になることがあります。乳歯は永久歯が正しく生えるためのガイドの役割を果たしており、早期に脱落すると永久歯がズレた場所に生えることがあるのです。
また、乳歯が早期に抜けると隣接する歯が空いたスペースに移動する可能性もあります。永久歯が生えるスペースがなくなることで、叢生になるのです。
怪我で乳歯が抜けるのを予防するのは難しいこともありますが、虫歯は丁寧なブラッシングで予防できます。虫歯で乳歯が早く抜けないように注意しましょう。
叢生を放置するリスク
叢生を放置するとさまざまなリスクが生じます。起こり得る代表的なリスクは、以下のとおりです。
審美性が低下する
歯並びがデコボコしているので、口もとの見た目の印象が悪くなります。周りからの見た目はもちろんのこと、叢生で悩んでいるご本人が気になって自然な笑顔で過ごせなくなる可能性があるでしょう。
虫歯になりやすい
叢生を放置すると虫歯になりやすいです。歯と歯が重なり合っている部分に汚れが溜まりやすいからです。
どれだけ丁寧にブラッシングをしても、歯並びが乱れた部分に汚れが残ることが多いでしょう。プラークを除去できないため、虫歯のリスクが高まります。
歯周病になりやすい
叢生を放置すると、虫歯だけではなく歯周病にもなりやすいです。歯と歯の間に残ったプラークは、ブラッシングで落とせず時間がたつと歯石になります。
歯石の中には歯周病の原因となる細菌が多く存在するので、歯石がたまると歯周病のリスクが高くなるのです。
胃腸に負担がかかる
叢生の状態では、歯並びだけでなく噛み合わせも悪いことが多いです。食べ物を噛む力が低くなったり、一定の歯に負荷がかかりやすかったりすることがあるでしょう。しっかり咀嚼をおこなわずに飲み込むことで、胃腸にも負担をかけるのです。
顎関節症になりやすい
叢生を放置すると、食べ物を噛むときに顎の関節に負担がかかり続けます。叢生の人は顎関節症になるリスクが高くなるでしょう。
また、顎の関節に負担がかかると首や肩の血の巡りが悪くなり、肩こりや頭痛の原因にもなります。肩こりや頭痛が起きやすい患者さまは、歯並びの悪さからきている可能性もあるのです。
インビザラインで叢生を治すことはできる?
結論から申し上げますと、インビザラインで叢生を治すことはできます。
ただし、すべての叢生を治療できるわけではありません。インビザラインはワイヤー矯正と比べると適応症例の幅が狭い治療方法です。
インビザラインで治せる叢生は、以下のとおりです。
歯並びの乱れが軽度である
軽度の叢生でしたら、インビザラインで治すことができるでしょう。歯列から1本だけ飛び出している、1本だけねじれて生えているなど、歯並びの乱れが軽度な場合はインビザラインで治療できる可能性があります。
重度の叢生の場合は、インビザラインだけでは治療できないことが多いです。重度の叢生の場合は、ワイヤー矯正で治療するか、インビザラインとワイヤー矯正を併用する必要があるでしょう。
歯を動かせるスペースがある
叢生は、歯を並べるスペースが少ないことが原因になるケースが多いです。IPR(ディスキング)をおこなってスペース不足を解消できる場合は、インビザラインで叢生を治せる可能性が高いでしょう。
ディスキングとは、歯の側面をヤスリで削って、歯を動かすスペースを作る施術です。健康な歯を削ることになりますが、削る量は最大でも0.25mmほどで歯の健康を害するほどではありません。
抜歯の必要が無い
抜歯の必要が無く、ディスキングだけでスペースを確保できるケースではインビザラインで治療できる可能性があります。抜歯をして大きくスペースを確保しなければならない歯列矯正は、インビザラインでは対応が難しいケースが多いです。
しかし、抜歯をせずにスペースを確保できる場合は、インビザラインでも治療可能かもしれません。治療できるかどうかは歯科医師が判断するので、気になる方は相談してみましょう。
インビザラインで叢生を治すメリット・デメリット
インビザラインで叢生を治す場合、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
メリット
まずは、叢生をインビザラインで治すメリットから確認しましょう。
装置が目立たない
インビザラインは透明なマウスピースを使って歯を移動させる治療法です。治療中の見た目が気にならないことが大きなメリットでしょう。
装置の違和感が少ない
インビザラインでは、表面がツルツルしたマウスピースを使用するので違和感が少ないです。ワイヤー矯正のように出っ張っている部分がないため、口内にぶつかって傷ができる可能性はほとんどありません。
ワイヤー矯正と比較すると矯正力が弱いので、痛みも出にくい治療法とされています。
マウスピースを取り外せる
マウスピースを取り外せることも、インビザラインのメリットです。普段通りブラッシングできるので、口内を清潔に保てるでしょう。歯間ブラシやデンタルフロスも問題なく使えます。
また、飲食の際にも取り外せるので、歯列矯正開始前と同様に食事を楽しめます。
デメリット
インビザラインで叢生を治すデメリットは、以下のとおりです。
複数本の抜歯をともなうケースは対応できない
ディスキングでは十分なスペースを確保できないケースや、重度の叢生の場合には抜歯をする必要があります。複数本の抜歯を必要とする場合は、インビザラインでは対応できない可能性があります。
インビザラインで治療できない場合、ワイヤー矯正を選択しなければならないかもしれません。
自己管理が必要
インビザラインのマウスピースは取り外しが可能なので、患者さまの自己管理が必要不可欠です。
例えば、1日20時間以上は装着して過ごし、歯科医師の指示通りに定期的に新しいマウスピースに交換しなければなりません。また、飲食時は外して、洗浄してからマウスピースを再装着する必要があります。
マウスピースの装着時間や交換時期、洗浄など、自己管理ができない方には向かない治療法と言えるでしょう。
まとめ
叢生をそのまま放置すると、審美性が悪いだけではなく、歯と歯が重なっている部分に汚れが溜まりやすいため虫歯や歯周病のリスクが高くなります。また、噛み合わせが悪いので一箇所の歯に負担がかかりやすいでしょう。
顎の関節にも負担をかけやすいため、顎関節症のリスクも上がります。そのため、叢生は放置せずに治療したほうが良いと言えます。
インビザラインで叢生を治すことは可能ですが、重度の叢生など歯列の状態によっては適応できないこともあるので歯科医院で相談してください。
インビザライン矯正を検討されている方は、渋谷駅・表参道駅から徒歩5分の歯医者「渋谷青山通り歯科・矯正歯科」にお気軽にご相談ください。