こんにちは。渋谷駅・表参道駅から徒歩5分の歯医者「渋谷青山通り歯科・矯正歯科」です。
こどもの小さな歯に対応しているインビザライン・ファーストは、成長途中のこどもの歯に適した歯列矯正です。インビザライン・ファーストは、永久歯が生えそろうのを待たなくても始められます。また、顎のスペースを広げてから矯正を始めるという段階を踏まなくても矯正することが可能です。
ただし、メリットがある分、起こりうるリスクもあります。
今回は、インビザライン・ファーストにはどんなリスクや失敗が起こりやすいのか、失敗につながる原因や対処法を解説します。
目次
インビザライン・ファーストとは
インビザライン・ファーストは、成長期のこども向けに開発されたマウスピース型の透明な歯列矯正装置のことを指します。インビザラインシステムと同様の仕組みで歯列矯正ができます。
インビザライン・ファーストは、永久歯が生えそろってから行う一般的な矯正とは異なり、一部の乳歯が残っているこどもも対象となっているのが特徴です。永久歯に生え変わる期間に、見た目が目立たない矯正装置を装着することで、こども達の自信を維持するとともに、正しい噛み合わせを形成するための道筋をつくることが可能です。
インビザライン・ファーストの失敗例
インビザライン・ファーストの失敗例には、どのようなケースがあるのでしょうか。起こりうる可能性の高い4つの失敗例は、以下のとおりです。
装着時間を守らないと歯が動かない
インビザライン・ファーストはこどもの歯列矯正のための装置であり、事前に型を取って作ったマウスピースで歯を動かします。
インビザライン・ファーストは、ほぼ一日中(20~22時間以上)マウスピースを装着しなければなりません。睡眠時や運動時も装着が必要であり、外すときは、食事や歯磨きのための短い時間だけです。マウスピースは管理が大変なため、保護者の管理や教育が必要といえるでしょう。
しかし、こどもがうまく治療の中身を理解できず、少ない時間しか装着しなかったり途中で中断してしまったりする場合もあるかもしれません。結果的に思ったように歯が動かない原因となる可能性があります。
歯の動きなどによって治療期間の延長や方針の変更がある
インビザライン・ファーストは、こどもの歯並びを早期に修正するための治療法ですが、すべてのケースで100%成功するわけではありません。一部の患者さまは、予想よりも歯の動きが少ないことや、反対に予想以上に歯が動いて治療期間がのびることがあります。
また、当初の計画どおりに進まず、コースの変更や矯正装置の再調整が必要となる場合もあるでしょう。さらに、重度の歯列不正など、インビザライン・ファーストを使用することが適切でないケースもあります。そのため、治療効果は必ずしも約束されているわけではなく、より専門的な矯正治療が必要となるケースも存在します。
虫歯や歯肉炎になる
インビザライン・ファーストは、こども用の清潔なアライメントシステムであり、成長期のこどもたちの歯並びを改善するのに役立ちます。
しかし、口腔衛生の管理が難しい点には注意が必要です。インビザラインを使用する際、適切なブラッシングとフロッシングを行います。ブラッシングとフロッシングを怠ると虫歯や歯肉炎が発生する可能性があるでしょう。
虫歯や歯肉炎で口腔内の状況が悪化して適切な装着時間を守れないと、歯の移動が計画どおりに進行しないことがあります。結果的に歯並びの改善を遅らせ、治療期間が延びる可能性もでてくるでしょう。
歯の動き方によって抜歯が必要となることがある
インビザライン・ファーストでの治療中に、不適切なマウスピースの使用などによって歯の動きを適切にコントロールできず、予期しない歯の動きが起こることがあるでしょう。場合によっては、抜歯が必要となることがあります。
このようなリスクを避けるために、治療前に歯科医師と十分に治療方針や予想される結果を話し合い、適切な治療計画を立てることが大切です。
インビザライン・ファーストで失敗する原因と対処法
インビザライン・ファーストで失敗する代表的な原因はいくつかありますが、それぞれ対処法があります。以下、代表的な4つの原因と、それらに対する対処法を解説します。
マウスピースの装着時間が不足している
インビザライン・ファーストの治療中は、指示どおりの装着時間が大切です。最もよくある失敗原因のひとつが、マウスピースの装着時間不足です。
マウスピースは1日のうち20~22時間の装着が必要であり、食事や歯磨きのとき以外は積極的に装着する必要があります。装着時間が足りないと、予測される矯正進行よりも遅くなり、結果的に治療期間が延びるリスクがあります。
装着時間不足を起こさないためにも、マウスピースを常に身に着ける習慣をつけましょう。はじめはマウスピースの装着による違和感を我慢する必要がありますが、徐々に慣れていきます。適切な装着時間を確保することで、インビザライン・ファーストの治療が計画どおりに進行し、満足のいく結果が得られるでしょう。
虫歯や歯周病になる
インビザライン・ファーストは、こどもたちの歯並びの問題を早期に改善するための装置です。
しかし、どんなにマウスピースの装着時間を守れても、きちんと歯磨きなどの口腔ケアをしなければ、マウスピース内で細菌が繁殖し、虫歯や歯周病につながります。虫歯や歯周病の治療のために歯列矯正を中断すると、矯正が遅れる可能性があります。
マウスピースの洗浄や歯磨きをしっかり行い、口腔内を常に清潔にしておきましょう。
マウスピース交換を適切に行っていない
インビザライン・ファーストは、歯科医師によって決められた期間マウスピースを装着し、定期的に交換して歯を動かしていきます。失敗の原因のひとつに、マウスピースの交換を適切に行っていないことがあげられます。たとえば、マウスピースを交換するタイミングが早いケースや遅いケース、取り外しの際の不注意でマウスピースを破損するケースなどです。
マウスピースはきちんと決まった期間の装着が求められるため、もし間違いに気づいたらまずは歯科医院で相談しましょう。マウスピースが破損した場合も、勝手に捨てたり直したりしてはいけません。歯科医師の指示により、場合によっては、ひとつ前のマウスピースを装着することもあるため、使用済みのマウスピースは必ず保管しておきましょう。
保定装置をつけないことによって矯正後に後戻りが起こる
インビザライン・ファーストによる歯列矯正後は注意が必要です。矯正後に保定装置をきちんとつけないと、矯正後に後戻りが発生する場合があるからです。
矯正した歯列は、しばらくの間、歯がもとの位置に戻ろうとする力が働くため、矯正終了後も一定期間の保定装置を着用することが必要です。
しかし、保定装置を着用しないと、矯正した歯が再び歪み、矯正前の状態に戻ってしまう可能性があります。長い時間をかけて歯を動かした歯が後戻りすると、治療期間がさらにかかってしまいます。必ず歯科医師の指示どおりに保定装置を使用しましょう。
また、定期的に歯科医院でチェックを受けることにより、後戻りのトラブルを回避できます。歯列矯正は、必ず保定期間も含めて矯正期間を設定しましょう。
まとめ
インビザライン・ファーストは、歯や顎の骨格が成長中のこどもに向けた治療です。そのため、治療途中にトラブルが起きたり、思ったように治療が進まなかったりすることも少なくありません。こどもの発達はそれぞれスピードが異なるため、すべてを予測することは困難です。
しかし、何か問題が起きても自己解決せず、歯科医師に相談しながら対処していくことで、インビザライン・ファーストの治療を適切に進められるでしょう。こどもにインビザラインを検討している保護者の方は、まずは歯科医院でインビザライン・ファーストが適用できるかどうかの相談から始めましょう。
インビザライン・ファーストを検討されている方は、渋谷駅・表参道駅から徒歩5分の歯医者「渋谷青山通り歯科・矯正歯科」にお気軽にご相談ください。