こんにちは。渋谷駅・表参道駅から徒歩5分の歯医者「渋谷青山通り歯科・矯正歯科」です。
マウスピース矯正は、最近よく耳にする治療法なので興味がある方も多いのではないでしょうか。マウスピース矯正は、ワイヤー矯正と比較して装置が目立ちにくく、人気のある治療法です。
今回は、マウスピース矯正のメリットやデメリット、費用相場や支払い方法などについて解説します。マウスピース矯正について気になる方はぜひ参考にしてください。
目次
マウスピース矯正とは
マウスピース矯正は、一人ひとりにあわせた透明のマウスピースを装着して、歯を移動させることで歯並びをととのえます。マウスピースを使用するため、着脱が可能な点が大きな特徴でしょう。
ワイヤー矯正の場合は「食事がとりにくい」「装置に食べ物が残りやすくブラッシングしにくい」などのデメリットがあります。
一方、マウスピース矯正は、食事やブラッシングのときは、マウスピースを必ず外す必要がありますが、人前に出るときなども、必要に応じて外すことも可能です。人前に出る機会が多い方や仕事で見た目を気にする方でも、マウスピース矯正なら周囲に気づかれることなく歯列矯正ができます。
ただし、マウスピースは着脱可能なので、自己管理ができないと計画どおり治療が進みません。歯科医師の指示どおりマウスピースを取り扱う必要があります。
マウスピース矯正のメリット・デメリット
昨今、マウスピース矯正は手軽に始められることから注目されています。
ただし、治療を検討する際は治療法のメリットやデメリットを理解したうえで判断することが大切です。マウスピース矯正のメリットやデメリットは、以下のとおりです。
メリット
マウスピース矯正のメリットは、大きく分けて以下の3つです。
- 審美性が高い
- 取り外しできる
- 痛みや違和感が出にくい
以下、それぞれ解説します。
審美性が高い
マウスピース矯正は、透明のマウスピースを使用するので、目立ちにくく審美性を保つことが可能です。装着した状態でもマウスピースは薄く透明度が高いため、周囲に気づかれるリスクも低いでしょう。
着脱が可能なので、人前に立つときだけ外すこともできます。接客業や営業など、見た目を気にする職業の方でも安心してはじめることができるでしょう。
取り外しできる
マウスピース矯正は、食事やブラッシングの際はマウスピースを外します。
ワイヤー矯正の場合、装置の間に食べかすが入り込みやすく、ブラッシングも工夫が必要です。装置に入り込んだ汚れを放置していると、虫歯や歯周病のリスクも高くなるでしょう。また、食事内容も矯正装置にあわせて考えなくてはいけません。
一方、マウスピース矯正は取り外しが可能なので、食事やブラッシングをいつもどおり行うことができます。日常生活に支障が出にくいので、かかえるストレスが少ない点も大きなメリットといえるでしょう。
痛みや違和感が出にくい
マウスピース矯正は、ワイヤー矯正と比較して歯を少しずつ動かすので、痛みや違和感が出にくいです。金属を使用しないので、金属アレルギーの方でも安心して矯正治療を受けることができます。
ワイヤー矯正では、装置が頬や歯茎の粘膜や舌にあたって、傷ついたり痛みが出たりするリスクが高いです。また、装置が脱落するトラブルやワイヤーが外れるトラブルも起こりやすく、トラブルが起きた際は、歯科医院を受診してチェックや調整する必要があるでしょう。
一方、マウスピース矯正は、マウスピースのみなので大きなトラブルは起こりにくいです。痛みや違和感が出ないか不安がある方には、大きなメリットでといえるでしょう。
デメリット
マウスピース矯正は多くのメリットがありますが、デメリットもあります。マウスピース矯正のデメリットは、大きく分けて以下の3つです。
- 適応される症例に限りがある
- 自己管理が必要不可欠である
- 歯科医師の技術力で仕上がりに差が出る
適応される症例に限りがある
マウスピース矯正は、適応される症例が限られます。歯並びや噛み合わせの状態によって、マウスピース矯正の適応外となる可能性があるでしょう。
マウスピース矯正は、小さな力で少しずつ歯を動かして歯並びをととのえます。そのため、骨格が原因で歯並びに異常がある方や抜歯が必要な方など、重度の歯並びの乱れに対応していないケースが多いです。すべての症例でマウスピース矯正ができるわけではありません。
しかし、昨今では抜歯が必要な症例でもマウスピース矯正できる場合があり、対応できる症例が増えてきました。ご自身が適応可能であるか気になる方は、一度歯科医院を受診してチェックしてもらうとよいでしょう。
自己管理が必要不可欠
マウスピース矯正は、取り外しができるため自己管理しなくてはいけません。マウスピース矯正の多くは、1日20~22時間の装着と、決められた期間で次のマウスピースにご自身で交換する必要があります。
装着時間や交換時期を指示どおり行わないと、歯が動かず治療計画どおりに治療が進まない可能性が高くなるでしょう。また、長期間マウスピースを装着していないとマウスピースがあわなくなり、装着できなくなるトラブルが起こる可能性あります。自己管理が難しい方には向いていないので注意が必要です。
歯科医師の技術力で仕上がりに差が出る
昨今、マウスピース矯正は多くの歯科医院で採用されています。マウスピース矯正は歯型を採取してデータを送ると、自動的に治療計画が作成されることが多いです。歯科矯正を熟知した歯科医師であれば、治療計画で微調整を行い、よりよい治療計画に改善して治療を進めることができます。
しかし、歯科医師の知識が不十分でも自動的に治療計画が作成され、治療が進行してしまうこともあります。歯科医師によって治療の質に差がみられるため、矯正完了後に「うまく歯並びが整わなかった」「噛み合わせに違和感がある」などのトラブルが起きるリスクは十分にありえます。治療する際は、歯列矯正を熟知した歯科医師か確認したうえで進めましょう。
マウスピース矯正の費用相場
矯正治療の費用は大きく分けて、矯正前、矯正期間中、保定期間中で費用が発生するケースが多いです。以下、それぞれの項目で必要な費用の目安をご紹介します。
矯正前
矯正治療をはじめる場合、事前に準備が必要です。スムーズに矯正治療を進めるために、カウンセリングで口内のお悩みやご希望をうかがったり、適応可否について調べたりする必要があるでしょう。
矯正治療前の事前準備で必要となる費用と費用相場は、以下のとおりです。
<矯正治療前に必要な費用と費用相場>
費用項目 | 費用目安 |
カウンセリング料 | 無料~10,000円 |
精密検査・診断料 | 10,000〜60,000円 |
虫歯・歯周病治療(1回) | 1,500〜10,000円 |
抜歯(1歯) | 5,000〜15,000円 |
矯正治療中は、虫歯や歯周病の治療を行うことが難しくなります。虫歯や歯周病に罹患している場合は、先に一般歯科の治療を行ってから矯正治療に進む流れが一般的です。
なお、虫歯や歯周病の治療は保険適用となるので、少ない負担で治療できます。
矯正期間中
採取したデータをもとに、マウスピースを作製して矯正治療を開始します。
矯正期間中に必要な費用と費用相場は、以下のとおりです。
<矯正期間中に必要な費用と費用相場>
費用項目 | 費用相場 |
マウスピース 装置料 | 100,000〜1,200,000円 |
調整料(1回) | 3,000〜10,000円 |
矯正期間中は、マウスピースの装置代のほかに調整料が必要です。歯が計画どおり移動しているか、マウスピースが適切に使えているかなどについて定期的に確認します。
受診間隔は歯並びや口内の状態によって異なりますが、1~2か月に一度の受診を提案されるケースが多いです。
保定期間中
矯正治療は歯を動かす矯正期間だけでなく、整った歯並びを固定させる保定期間が必要です。保定を行わないと、歯並びが治療前の状態に戻る「後戻り」のリスクが高くなります。そのため、マウスピース矯正だけでなく、すべての矯正治療で保定期間があるのが一般的です。
保定期間中の費用目安は、以下のとおりです。
<保定期間中に必要な費用と費用相場>
費用項目 | 費用相場 |
保定装置料 | 10,000〜60,000円 |
観察料(1回) | 3,000〜5,000円 |
保定には、さまざまな方法があります。保定の処置や装置の費用相場は1〜6万円です。また、半年~1年おきに、定期的に歯並びに異常がないか、保定装置がしっかりと使えているか確認するため、歯科医院を受診する必要があります。
【比較】マウスピース矯正とほかの矯正方法の費用
マウスピース矯正は、ほかの矯正方法と比較して費用は安いのでしょうか。矯正治療は、大きく「ワイヤー矯正」と「マウスピース矯正」の2種類に分けられ、ワイヤー矯正は「表側矯正」「裏側矯正」「ハーフリンガル矯正」の3種類があります。
矯正方法別の費用相場は、以下のとおりです。
<矯正治療別 費用相場>
治療方法 | 費用相場 |
表側矯正 | 70〜100万円 |
裏側矯正 | 100〜150万円 |
ハーフリンガル矯正 | 80〜130万円 |
マウスピース矯正 | 10〜120万円 |
マウスピース矯正は、矯正治療のなかでは平均的な費用で治療できます。
前歯などの範囲を限定して行う部分矯正か、全体の歯並びをととのえる全体矯正なのか、治療範囲によって差がみられるでしょう。部分矯正の場合、費用相場は10〜40万円ほどで、全体矯正が60〜100万円ほどが相場です。
マウスピース矯正は保険適用となる?
結論から述べると、マウスピース矯正は保険適用となりません。マウスピース矯正だけでなく、審美的なコンプレックスを改善する目的で行う歯列矯正は、保険適用されないケースが一般的です。
しかし、一部の症例では保険適用されることがあります。保険適用となる症例は、以下の3つです。
➀「別に厚生労働大臣が定める疾患」に起因した咬合異常に対する矯正歯科治療
②前歯及び小臼歯の永久歯のうち3歯以上の萌出不全に起因した咬合異常(埋伏歯開窓術を必要とするものに限る。)に対する矯正歯科治療
③顎変形症(顎離断等の手術を必要とするものに限る)の手術前・後の矯正歯科治療
引用元:日本矯正歯科学会 矯正歯科治療が保険診療の適用になる場合とは
保険適用される症例の多くは、マウスピース矯正で対応できない重度の歯の乱れがあります。上記の症例に該当し、地方厚生(支)局長に届出をしている保険医療機関で矯正治療を受けた場合のみ、健康保険が適用されます。
ただし、保険治療で歯列矯正を行う場合、使用できる装置や器具が指定されているので注意が必要です。マウスピースは対象外なので、保険適用で治療を受けたい方は別の方法を選択する必要があります。
マウスピース矯正は医療費控除の対象となる?
マウスピース矯正は、保険適用外の自由診療が一般的です。
しかし、症例によっては医療費控除の対象となり、費用をおさえられるケースがあります。医療費控除は、対象となる年の1月1日〜12月31日までの1年間で、支払った医療費の合計金額が10万円以上の場合、確定申告を行うと所得税が減額される制度です。ご自身はもちろん、生計をともにする世帯で計算するので、ご家族の分もあわせて申請しましょう。
マウスピース矯正で医療費控除の対象となるのは「噛み合わせに問題がある」など機能的に問題があり、治療が必要と診断された場合に対象となります。
ご自身が医療費控除の対象となるのか気になる方は、歯科医師に確認しましょう。
マウスピース矯正費用の支払い方法
矯正費用の支払いは自由診療のため、高額となるケースが多く、支払い方法は歯科医院によって異なります。
矯正費用の支払い方法は、大きく分けて以下の2つです。
- トータルフィー制
- 都度払い制
矯正治療は経済的負担が大きいので、どちらの方法がご自身にあっているか考慮したうえで、治療を受ける歯科医院を選ぶことが大切です。
トータルフィー制
トータルフィー制は、矯正治療にかかるすべての費用を一括で支払う方法で「総額制」ともいいます。マウスピースや保定装置の料金はもちろん、毎回の通院で必要な調整料や観察料などすべて含まれています。
一度に支払う金額は大きくなりますが、追加で支払う必要がなく、料金が明確にわかる点がメリットでしょう。万が一、治療が予定より長引いても追加料金がかからないため、費用の心配がありません。
都度払い制
都度払い制は、通院の際にかかる調整料や観察料を通院のたびに支払う方法です。1回で支払う金額は少なくなるので、経済的負担は軽くなりますが、通院のたびに料金を支払う必要があります。
歯並びが軽度~中度の症例では通院回数が少なく済むので、トータルフィー制より費用をおさえることが期待できるでしょう。
まとめ
マウスピース矯正は、透明のマウスピースを使用して歯並びをととのえる矯正方法です。ワイヤー矯正と比較して目立ちにくく、小さな力で少しずつ歯を移動させるので痛みや違和感が少ないメリットがあります。
ただし、重度の不正咬合は対応していないケースが多いです。また、マウスピース矯正の費用は、保険適用外の自費治療です。一部の症例では保険適用となりますが、ほとんどのケースで適用されないので高額な費用がかかります。歯並びや噛み合わせの状態によって医療費控除の対象となるケースがあるので、気になる方は歯科医師に確認しましょう。
マウスピース矯正を検討されている方は、渋谷駅・表参道駅から徒歩5分の歯医者「渋谷青山通り歯科・矯正歯科」にお気軽にご相談ください。