保育園の健診に行ってきました。

去る6月15日、保育園の健診に行ってきました。
去年度までのコロナ禍ではお子さんの口の中にむし歯や歯石の着いている歯が数多く見られました。
これは家庭で過ごす時間が増え、保育士の介入が減ったことが原因のひとつだと思います。
もちろん家庭でもお母さん、お父さんが仕上げみがきをしていると思います。
しかしながら仕事や家事に追われ忙しく、またお子さんが仕上げみがきをする前に寝てしまったりして、仕上げみがきをすることが難しいことも多々あるのが現実ではないでしょうか?
だからこそ家庭の延長線である保育園でも保育士さんが頑張って仕上げみがきをしてくれていることはお子さんたちの『健口』のため大変有意義で有り難いことであると思います。

今年度の健診ではむし歯や歯石のついているお子さんは減っていました。
コロナ前とはいかないまでも世の中が通常に戻ってきていることを実感できますね。

上記写真は今回の検診の様子です。
低年齢で泣いて嫌がるお子さんの場合は安全性をはかり保育士さんの身体にお子さんの足を挟んでもらい、またお子さんの手は保育士さんに抑えてもらって横に寝かせて口の中を診ます。
寝かせて固定することで安全に診ることができます。

ご家庭での仕上げみがき時にも床に寝かせて仕上げみがきをする人の股の間にお子さんの顔を挟んで固定すると安全かつ見やすくなるのでお勧めです。
(もうひとり大人がいれば手足を抑えてもらうとより良いでしょう)

こちらのお子さんは学年も上がり、自分で大きな口を開けられています。
上手にできますね。
しかしこのような場合でも保育士さんがお子さんの身体に手を添えて支えてくれています。
もしもの時に椅子から落ちてしまったら危険だからです。

ご家庭でお子さんが自分で歯磨きをする時ももしものことを考えて、一番安全なのは床に座らせることだと思います。
大人の目の届く範囲で、必ず見守ってあげてください。
それから気をつけてほしいことの上位に、お父さんお母さん、身近な大人が自身の歯磨き中に歩かないことです。
朝の支度中につい忙しくて歯ブラシをくわえながらあちこち歩いていませんか?
お子さんはその姿を見ていて、必ずと言っていいほど真似をします。
大人は歯ブラシをくわえたまま歩いても転ぶことは稀だと思います。
が、子供の場合はどうでしょう?
もしお子さんが歯ブラシをくわえたまま歩いていて何かの拍子に転んでしまったら‥。
大怪我では済まないこともあります。

ご家庭でも、保育園や幼稚園の検診時でも、歯科医院内でも安全を第一にお子さんのお口の中を守っていきたいですね。

ではこれからは仕上げ磨きについてお話しをします。
このブログを読んでくださっているお母さん、お父さん!
お子さんの仕上げ磨き、大変ですよね!

診療室でもよく『どうしたら口を開けてくれるのか』なんてお声をよく聞きます。
あの手この手を試みるも時にはこちらの心が挫けてしまいますよね。
途方に暮れて泣きたいのは私のほう、なんて思うお母さんも多いのではないでしょうか?

仕上げ磨きを嫌がる原因の大多数は「痛いから」なんです。
痛いことをされるのは大人でも嫌ですよね。

痛い場所の1位は唇をめくると出てくるヒダ(小帯)です。
このヒダ(小帯)に歯ブラシがぶつかってしまうと痛い!と思ったことがありませんか?
お子さんも同じです。
歯ブラシを持っていないほうの手の人差し指でそっと唇を抑えてあげて前歯をむき出しにしてみてください。
ヒダ(小帯)に歯ブラシが当たるのをガードしてあげるのです。

仕上げ磨き=痛いこと
ではなく
仕上げ磨き=痛くないこと
になればお子さんもだんだんとお口を開けてくれるようになると思います。

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