こんにちは。渋谷駅・表参道駅から徒歩5分の歯医者「渋谷青山通り歯科・矯正歯科」です。
近年は、歯科医院でのメンテナンスが定着しつつあります。
しかし、虫歯ができたときや痛みがでたときに、やむを得ず歯科医院へ行く方も多いでしょう。
今回は、歯のメンテナンスに関する内容や費用などを解説します。
目次
歯のメンテナンスの重要性
虫歯や歯周病の予防は、お口の健康のみならず、全身の健康に影響することからメンテナンスの重要性が高まっています。
メンテナンスは何のために行う?
歯のメンテナンスは、虫歯や歯周病などの疾患を予防し、健康な口腔内の状態を維持する処置です。口腔内の健康状態を維持するには、歯科医院で行うプロフェッショナルケアと、患者さま自身が行うセルフケアを両立することが重要です。
メンテナンスにおけるプロフェッショナルケアでは、プロによる予防処置が行われます。さらに、メンテナンスでは正しい歯磨きや生活習慣に対するアドバイスが受けられます。毎日のセルフケアに反映することで、プロフェッショナルケアとあわせてさらなる相乗効果を発揮できるでしょう。
メンテナンスで早期発見・早期治療を実現する
メンテナンスの重要性に、口腔内の疾患を早期発見、早期治療できることが挙げられます。定期的にメンテナンスを受けることで、罹患する前や重症化する前に虫歯や歯周病を防げるのです。
一度虫歯になって治療した歯は、詰め物や被せ物のすき間から細菌が侵入し、再度虫歯になる二次虫歯のリスクが高まります。歯周病を放置していると重症化し、最終的に歯を失いかねません。これらのリスクは、定期的にメンテナンスを受けていれば回避することが可能です。
メンテナンスでお口から全身の健康を維持する
健康な口腔内の指標に「8020運動」があります。8020運動とは、厚生労働省と日本歯科医師会が提唱した「80歳でも自分の歯を20本保とう」という運動です。
ご自身の歯を長期間残すために、歯を失う2大要因である「虫歯」と「歯周病」を予防しなければなりません。虫歯や歯周病は歯を失うだけではなく、全身疾患にも深い関わりがあることがわかっています。虫歯や歯周病の原因菌が歯茎内の血管から侵入し、全身をめぐって、心筋梗塞、心内膜炎、脳梗塞などを引き起こします。歯周病が悪化すると血糖コントロールが乱れ、その結果、歯周病は糖尿病の合併症のひとつとなるのです。
このことから、メンテナンスで口腔内の健康を守ることは、全身疾患の予防にもつながるといえるでしょう。
歯のメンテナンスでは何をする?
メンテナンスでは、口腔内の状態にあわせて、健康維持のために必要な予防処置が行われます。歯科医院によって内容は異なりますが、メンテナンスで行うことは、以下のとおりです。
- クリーニング
- 歯石取り
- 染め出し
- ブラッシング指導
- 生活習慣指導
- フッ素塗布
以下、それぞれ解説します。
クリーニング
専用の器具を使用して、ふだんの歯磨きで落としきれないプラークや着色を除去します。
プラークは、歯に残った食べかすに細菌が付着、増殖することで形成されます。歯ブラシだけでは60%ほどしか落とせず、放置すると細菌は増殖し、虫歯や歯周病のリスクが高まるばかりです。そのため、クリーニングでプラークを落とし、清潔な口腔内を保たなければなりません。
クリーニングを行うと、コーヒーやお茶、タバコなどの着色を落とせます。着色がついた部分はざらついており、プラークが付着しやすい状態です。クリーニングは、着色が落とせて歯本来の美しさに近づけるだけではなく、プラークの予防にもつながるのです。
歯石取り
歯ブラシで落としきれなかったプラークは、2日ほどで石灰化が始まり、およそ2週間で歯石になります。歯石になると、歯に強固に付着し、歯ブラシでの除去は困難となり、歯科医院での除去が必要です。
歯石が付着していると、細菌が増殖しやすく、虫歯や歯周病に罹患しやすくなります。さらに、口臭の原因となるため、歯石が付着している場合はメンテナンスで歯石取りを行います。
染め出し
染め出しは、プラークが赤くなる染め出し液を使用して、磨き残しがある部分を確認する目的で行われます。プラークを目で見て確認することで、ふだんの歯磨きでどこが磨けていないのかがよくわかるでしょう。
メンテナンスでは、染め出しの結果をもとに歯磨きを指導します。
ブラッシング指導
メンテナンス後の清潔な口腔内を維持するためには、自宅での正しいセルフケアが必要です。患者さまの歯並びやライフスタイルにあった歯ブラシ、フロスや歯間ブラシといった補助器具、歯磨き粉などを提案します。
さらに、歯並びに合わせて磨き残しの多い部分や効果的な磨き方が指導され、毎日のセルフケアをサポートします。
生活習慣指導
虫歯や歯周病の罹患のしやすさは、食生活や生活習慣が大きく関わっています。間食が多い、タバコを吸うなどの習慣は、虫歯や歯周病を引き起こすでしょう。
口腔内の健康に悪い影響がでる生活習慣がないかヒアリングし、改善にむけて指導します。
フッ素塗布
メンテナンスでフッ素を塗り、虫歯を予防します。
フッ素には、細菌で溶けだした歯を元の状態に修復する働きがあります。また、歯質を強化し、虫歯菌の活動を抑制するのもフッ素塗布の大きな効果です。
フッ素の効果が持続するのは3〜4か月ほどなので、メンテナンスで定期的にフッ素を塗ることが重要です。
歯のメンテナンスの流れ
メンテナンスは以下の流れで行われます。
<歯のメンテナンスの流れ>
1.問診・カウンセリング | ・問診票をご記入いただく ・気になる口腔内の症状やセルフケアの状況などを確認する |
2.検査 | ・虫歯や歯周病の有無、歯茎の状態を視診で確認する ・口腔内の状態にあわせて、歯周ポケットの測定やレントゲン撮影などを行う ・虫歯などが見つかった場合は応急処置が行われ、治療が優先される可能性がある |
3.説明 | ・検査結果をもとに治療計画を立案し、説明する |
4.予防処置 | ・クリーニングやブラッシング指導といった予防処置が行われる ・予防処置の内容は、口腔内の状態にあわせて選択する ・数日に分けて行われる場合もある |
5.再評価 | ・すべての予防処置が行われたあと、治療経過を確認するために再検査・再評価する ・再評価の結果、改善が見られない場合は再度処置を行う |
6.定期検診 | ・次回のメンテナンス計画を立てる |
※歯科医院によって内容は異なり、口腔内の状態によって行わない内容もあります。
歯のメンテナンスの費用
歯のメンテナンスは、保険適用と自費診療があります。
保険適用の検査やクリーニングなどを行った場合、メンテナンス費用の目安は3割負担で3,500円ほどです。歯石除去などを数回に分けて行う場合は、その都度費用がかかります。
自費診療は、歯科医院が自由に金額を設定できます。歯科医院によってメンテナンス内容は大きく異なりますが、5,000~20,000円が自費診療のメンテナンスの目安です。保険適用のメンテナンスと比較すると高額ですが、一度の通院でメンテナンスが終わる、強固な着色も落とせるなどのメリットがあります。
メンテナンスの内容を確認し、歯科医師と相談して選択しましょう。
歯のメンテナンスにはどれくらいの頻度で通うべき?
メンテナンスの頻度は、口腔内の状態やセルフケアのスキルなどを考慮して歯科医師が提案します。歯のメンテナンスに通う頻度の目安は、以下のとおりです。
<歯のメンテナンスに通う頻度の目安>
一般的な頻度・初めて定期的なメンテナンスを受ける方 | 3か月に一度 |
セルフケアができている方 | 3~6か月に一度 |
歯磨きが苦手・歯並びが悪い方 | 1~2か月に一度 |
虫歯や歯周病になりやすい方 | 1~2か月に一度 |
歯石や着色がつきやすい方 | 2~3か月に一度 |
最初は短い間隔でのメンテナンスでも、正しいセルフケアで症状が安定すれば、半年に一度の通院でも十分でしょう。
まとめ
昨今、歯科医院は虫歯や歯周病を治すために行く場所ではなく、虫歯や歯周病を予防する場所となりつつあります。口腔内の健康維持は、全身疾患を予防し、QOL(生活の質)の向上につながります。そのため、定期的にメンテナンスを受ける習慣を身につけ、プロフェッショナルケアとセルフケアの両立をはかりましょう。
歯のメンテナンスを検討されている方は、渋谷駅・表参道駅から徒歩5分の歯医者「渋谷青山通り歯科・矯正歯科」にお気軽にご相談ください。